アンティークのキャニスターセット – 南フランス –

20代はじめの頃、友人と南仏プロヴァンスへ貧乏旅行しました。
用意したのは行きのシャルル・ド・ゴール空港行きのチケットだけ。フランス語などロクに喋れないのに、ホテルは現地で探して、軍資金が尽きるまで?気ままに南フランスを巡る旅を敢行したのでした。
若さって怖い。母になった今、将来ムスメが同じことをしようとしたら当然反対します(笑)
そしてあろうことか、町のそこかしこに銃弾の跡が見つかるような、治安が良いとは到底言えない港町マルセイユで、
「ホテルどこも高いねー」と渋っていたら、
優しいおじさんが「家に泊まるかい?」と英語で声をかけてくれて「わーい!メルシー!」と泊まってしまった女子2人(驚愕)。
母親が聞いたら卒倒するな…ホント若さって怖い。(良い子は絶対マネしないでね)
自分も若い時にバックパックひとつで世界中を旅したから、困っている旅人がいると放っておけないと言っていたおじさん(いい人で本当に良かった…!)。
拙い英語トークだったけど、おじさん実はマダガスカルの酋長の次男で、今はマルセイユでカラテを教えているんだと語ってくれた。…あれ、本当だったのだろうか???

翌朝、おじさんにマルセイユを案内してもらってから駅まで見送ってもらい、マルセイユからニースまで各駅停車に乗って、気が向いた町に途中下車して泊まる旅のスタート。
「アヴィニヨン↑アヴィニヨン↓」って上がって下がる車掌さんのアナウンス、今も覚えてるなぁ~

さてさて本題。このアンティークのキャニスターセットは、その旅で寄った”L’Isle-sur-la-Sorgue”(リル シュル ラ ソルグ)という町の蚤の市で出会ったもの。
パリはそれまでにも行っていたのでクリニャンクール等の蚤の市には何度か行ったことがあったけれど、アンティークは高価で(クリニャンクール価格)手が出なかったのです。
このセットは、ちょっぴりキッチュ感もある南仏らしい色合いに一目惚れ。あと多分5つセットだったのが4つだけになっていたこともあってか、「これ小麦粉入れだけのお値段ですか?」と聞いてしまったくらい、かなりの破格。さらに日本人観光客が珍しかったのかめちゃくちゃオマケしてくれて、パリの10分の1くらいのお値段でゲットできました!
ちなみに下の段にある黄色の片手鍋セットも、この町の雑貨屋さんで買ったもの。黄色好き(笑)
日本より南仏のおうちにあったほうが絶対に似合うなぁと思いながらも、連れ帰って来ちゃいました。
このコたちを眺めるたびに、あの無鉄砲な旅のワクワク感と、陽射しで黄色がかった南仏の空気が蘇ってきます。

まだまだ南仏旅行には続きがありますが、長くなったので今回この辺で…
またいつか、他の雑貨とともに振り返りたいと思います*

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